開校記念祭最終日の夜、彼のご両親に誘って頂き彼と約束のホテルへ向かいました。
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「お疲れさま、今日は夜までごめんね」
彼のご両親が優しく迎えてくれます。
そんなに社交的でないほうのわたしが昼間会っただけなのに緊張せずにいられるのは不思議でした。
「棒倒し勝ててよかったな」
「俺、でてないけどね」
「お前が責任者やってたあれもよかったぞ」
「棒倒しと言えば、せっかく親用の席があったのに違う人たちが座ってて座れなかったの」
「運営ずさんだから」
なんだかいつもより彼がそっけないような・・・
親だから照れてるんでしょうか?
ママ、パパ呼びからおふくろ・おやじ呼びに変わるかんじでしょうか・・・
思春期の子を持つ親の感慨を抱いていると
「明日からの振替休日、どこかいこうか?ね、大学休みならぜひあなたも・・・」
彼のお母さまが聞いてきた可否よりも、振替休日という単語にびっくりしてしまったわたしでした。
「振替休日?」
「うん。いってなかったっけ?」
防衛大学校の休日は回数制?!
二日間が余りにも彼といっしょにいれすぎて、若干開校記念祭の終わりに鬱になっていたわたしには「振替休日」は甘い響きでした。
親子水入らずの時間に誘ってくれたご両親に感謝しつつ、お休みについて彼に聞きます。
「今日の夜から明日まで休みだよ」
それはかなり嬉しい…。
基本的に防大生の彼との土日は一週間前に連絡をとり、計画を立てて過ごすものと刷り込まれていたわたしは、こうして突然会えるようになるのはかなり「普通」っぽくてレアです。
「この休みは特外減らないからうれしいな~」
「とくがい?」
彼がこぼした言葉は(いつも通り)耳慣れないものでした。
「年間で泊まれる回数決まってるんだ」
「そうなの?!」
二十歳を越した学生たちなのに・・・
防衛大の特別外出は学年によって回数が違う!
「特別外出って言って一年0、二年11、三年16、四年生21・・・で、棒倒しとか色んな行事で優秀だと増えたり・・・」
一年生が外泊できないのは聞いていましたが、成人した二年生からは週末は自由だと思っていました。
「回数無視したらどうなるの?」
「申請して外泊するんだけど、昔は点呼の時口裏合わせしてってのは聞いたことあるけど・・・ま、大変なことになるな~」
「大変なこと」が本当に恐ろし気がして、わたしは回数を大切に彼とデートをしようと誓いました。
「いつもありがとう」
今日も、開校祭で疲れているだろうに、わたしやご両親を横須賀観光してくれています。
彼はいつも厳しい規律や限られた時間の中でわたしと会ってくれていたのです。
こうして家族も大切にしています。
改めて、防衛大学校の学生の休日まで制限されている大変さをしりました。